2009年のトピックス

加賀象嵌の技法をやさしく解説
子ども向け「加賀象嵌副読本」発行

 宗桂会では、このたび、金沢の子どもたちに加賀象嵌の素晴らしさを知ってもらい、その技法などについて理解してもらえればと、「加賀象嵌副読本」を制作・発行いたしました。
副読本では、加賀象嵌とはどういう技法を使う伝統工芸なのかを伝えるために、象嵌の工程をわかりやすく説明するとともに、象嵌に使う道具や合金の種類、象嵌の歴史などを丁寧に解説しています。また、副読本を活用してもらうため、金沢市教育委員会に2000冊を贈り、市内の小中学校から配布希望を受けつけたところ、予想を上回る数の要望がありました。この副読本を通じ、より多くの人々に加賀象嵌が金沢のすばらしい工芸技術であることを知ってもらいたく、広くご活用いただければ幸いです。
■副読本配布希望についてのお問合せは
財団法人宗桂会事務局まで TEL:076(257)4277

宗桂会賞に中川さやかさん
第65回金沢市工芸展

●2009年3月4日〜9日
●めいてつ・エムザ8階催事場

  工芸都市金沢を代表する工芸作家による金沢市工芸展も本年で65回目を迎えました。金工からは、今城晶子さんの作品がめいてつ・エムザ社長賞を受賞。宗桂会賞に中川さやかさんの作品が選ばれました。今城さんは宗桂会「月浦工房」への入所が決まっており、この春から、昨年より活動中の3名とともに作家活動に取り組みます。
 

月浦工房が賑やかになりました
●2009年2月26日〜3月8日
●金沢・クラフト広坂

 2008年、金沢の地で金工を学ぶ若手の芽を、しっかり地元に根付かせたいとの思いからスタートした「月浦工房」。2009年の春からは、金沢卯辰山工芸工房を修了した今城晶子さんが、そしてこの秋には笠松加葉さんが月浦工房のメンバーに加わりました。今城さんは、本年第65回金沢市工芸展にて「めいてつ・エムザ社長賞」を受賞。この秋に開催した「今城晶子展」では、トキノカケラと題して、役目を終えたアンティークの時計のパーツや金具などをアクセサリーに生まれ変わらせるという、今城さん独自の新しい世界を披露しています。また、笠松さんは人間国宝の中川 衛氏に師事。現在、加賀象嵌の小物やアクセサリーなどの制作を中心に活躍。作品は金沢・クラフト広坂でも取り扱われています。この月浦工房を拠点に、作品づくりに取り組む5人の若手作家たちの、さらなる活躍が楽しみです。
新メンバーの今城さん(上)と笠松さん(下) 上段左より坂井さん、木瀬さん、
下段左より松川さん、今城さん、笠松さん

<月浦工房メンバーが金沢で開催した展示会>
「和紙と金属の装身具展」二人展
●2009年7月16日〜26日
●金沢・クラフト広坂

「今城晶子展」〜トキノカケラ〜
●2009年9月24日〜10月6日
●香林坊大和
  「和紙と金属の装身具展」二人展 今城晶子展」〜トキノカケラ〜

石川の伝統工芸展開催
●2009年6月3日〜8日
●めいてつ・エムザ8階催事場

 昭和34年の第1回開催より50回目を迎えた「石川の伝統工芸展」。本年は50回という節目を記念し、石川の人間国宝展ほか半世紀の歩みを知るパネル展が併催されました。
 金工からは宮薗士朗さんの「朧銀象嵌飾壺(おぼろぎんぞうがんかざりつぼ)」がNHK金沢放送局長賞を受賞したほか、宗桂会事務局を務める前田真知子さん、月浦工房の笠松加葉さんら8名が入選を果しました。

1周年をむかえ記念展開催
●2009年5月15日〜17日
●金沢21世紀美術館「松涛庵」「山宇亭」

 開所から1年が経った今春、月浦工房メンバーによる「月浦工房開所一周年記念展」が、金沢21世紀美術館敷地内の茶室にて開催されました。床の間や畳の上には、坂井さん、木瀬さん、松川さん、今城さんらによる金工作品約30点の作品が展示され、茶室というギャラリー空間の中に、どの作品も見事に溶け込み、味わい深い展示会となりました。
山宇亭を会場に展示された作品の数々。開催中、茶席も設けられました

春の褒章、「紫綬」に中川 衛さん
 本年4月、学術芸術の振興に寄与した人が対象となる紫綬褒章を中川 衛さんが受章されました。栄誉に輝いた中川さんは、受章の喜びとともに、さらなる後進育成と加賀象嵌の技を世界に広げたいとの思いを伝えました。

金沢卯辰山工芸工房研究者作品展
30人の技と感性

●2009年3月10日〜15日
●金沢21世紀美術館市民ギャラリー

  金沢卯辰山工芸工房研修者30人による作品展が、金沢21世紀美術館で開催されました。金沢卯辰山工芸工房には、金工、陶芸、漆芸、染、ガラスの5つの工房があり、全国各地から集まった研修者たちが、伝統的な技法による表現の可能性を探りながら制作活動に取り組んでいます。金工からは、この春研修が終了となる今城さんをはじめ、6名の作品が会場を飾り、工夫が施されたそれぞれの作品の中に、若き担い手の意気込みを感じさせていました。

「金工4人展」
それぞれの表現を楽しんで

●2009年2月26日〜3月8日
●金沢・クラフト広坂

  金沢美術工芸大学で彫金・鍛金を学んだ4人、前田真知子さん、炭谷加葉さん、田中いづみさん、薮内公美さんによる金工展が開催されました。金沢・クラフト広坂の2回ギャラリーには、女性ならではの感性と4人の個性がいきた作品が展示され、それぞれの作品から個々の表現の違いが楽しめる作品展となりました。ギャラリーでは展示作品の販売も行われ、気に入った作品を購入する人の姿も見られました。
前田さんの作品 田中さんの作品

伝統工芸体験教室
「加賀象嵌レリーフづくり」

●2009年2月5日〜3月19日の期間中7回
●金沢能楽美術館

  昨年に引き続き、本年度も伝統工芸体験教室がスタートとなり、村上浩堂氏指導のもと5名の参加者が「加賀象嵌レリーフ」の制作に取り組んでいます。昨年の「加賀象嵌ルーペづくり教室」に引き続いての参加や金沢卯辰山市民工房の象嵌教室ですでに象嵌を体験済みという方も何人かいらっしゃるものの、「なかなか思い通りにならないですね」と、みなさん象嵌技法の難しさを感じていらっしゃる様子でした。
黒味銅の地金に模様を彫る参加者のみなさん。
今回は全7回の教室で、このあと磨き上げから着色まで本格的に学びます。



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