第 13 回

財団法人宗桂会 「月浦工房」 

財団法人宗桂会では、この春、金工若手作家の制作活動の場を提供する「月浦工房」を開所しました。この工房は、金沢市月浦町の空き家を改修・整備したもので、金工作家3人が制作活動に取り組んでいます。


宗桂会副理事長である山出保市長が揮毫した「月浦工房」看板

 宗桂会館がある金沢市テクノパークからさらに奥へ。木立に囲まれた里山の集落内に「月浦工房」があります。近くに山側環状線が通っているとはいえ、野鳥の声が響き渡るすばらしい環境下にあり、また、昔ながらの民家は十分な広さがあるうえ、隣の家との距離があるので、金工独特の金属を叩く音も、それほど迷惑にはなりません。

 月浦工房初の入所作家は、坂井直樹さん、木瀬浩嗣さん、松川明日香さんの3名。金沢卯辰山工芸工房を修了後、それぞれの作家活動をこの工房ですすめることになりました。3人の中の最年長者でもある坂井さんにとって、「金沢で、金沢の作家の必要性が求められている。その必要性に積極的に対応していきたいし、東京よりも金沢でできることがたくさんあります」というのが金沢に残った理由のひとつでもあります。また、木瀬さんは、「工芸が盛んで文化レベルの高い金沢は、ここにいるだけで刺激になる」と。そして松川さんは「金沢卯辰山工芸工房時代は学ぶことで精一杯だったのですが、これからは金沢の人々とかかわりながら、自分の作品を見てもらう場を増やしていきたい」との豊富を持っています。

 せっかく全国各地から金工を学びに金沢の地を選んだ若手の芽を、しっかり地元に根付かせたいとの想いから、スタートした「月浦工房」。この工房から金沢を代表する金工作家が巣立ち、さらには良き指導者として次なる芽を育ててくれる日もそう遠くはないでしょう。

「私のお城ですかね」と笑う坂井さんの作家部屋。 窓明かりが絶妙


笑顔の木瀬さん。ここで金属を叩く作業を行います


開放的な松川さんの 作業場


玄関前で、みんなでランチタイムを過ごすこともあるとか


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