第 2 回

村上 浩堂  社団法人日本工芸会正会員
作歴
平成 3年 日本伝統工芸展初入選
金沢市工芸展「石川県知事賞」受賞
平成 5年 金沢市工芸協会「会長賞」受賞
平成 6年 伝統工芸日本金工展「日本工芸会賞」受賞
平成 8年 金沢市工芸展「市長最優秀賞」受賞
平成10年 文化庁芸術家在外研修員としてイタリアにて研修
「第15回淡水翁賞」受賞 ほか多数の賞を受賞

加賀象嵌の伝統技法にイタリアの彫金技法を取り入れるなど、新しい試みに取り組む若手金工作家の精鋭、村上浩堂さん。住宅街の一角、イタリア国旗の緑白赤色を窓のブラインドにあしらった、煉瓦造りの瀟洒な建物が村上さんの工房です。

大学卒業後、昭和62年より金沢美術工芸大学の中川 衛教授に師事。幼いときから、自分の手でモノを造りあげていく工作が大好きだったという村上さん。きれいに整理された工房には、趣味のクロスカントリースキーの板がさりげなく飾られるなど、そこかしこに自分らしさが表現され、加賀象嵌ならではの伝統美の中に現代的な雰囲気を映し出す、村上さん独自の作風に繋がるものが工房全体の雰囲気からも感じられます。

4年前から、従来の加賀象嵌作品に、イタリア研修の時に出会ったイカの骨で鋳造した金属を嵌め込む技法を取り入れ、新しい作品づくりに取り組む村上さん。伝統の技の継承とともに、加賀象嵌を広めるための努力がそこにあります。

   
村上さんのイメージが
そこかしこに反映された工房
  掘ったところに銀を嵌める作業   煉瓦の壁にも
素敵なアクセント



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