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江戸・明治

ぎんぞうがんちょうじちらしもんあぶみ
銀象嵌丁字散文鐙
氏政 (生没年不詳) 石川県立美術館蔵

生動感あふれる豪快な意匠構成。生薬や香料として珍重された丁字の実は、吉祥文として古来から人気が高い。
  ぎんぞうがんきくもんちらしてしょく
銀象嵌菊紋散手燭
勝尾永政 (生没年不詳) 金沢卯辰山工芸工房蔵

間合いよく配された陰陽の菊花紋が均整のとれた形姿によく映える。こうした仕事も鐙師が手懸けた。
     
 
きんぎんぞうがんおうかちらしもんつば
金銀象嵌桜花散文鐔
無銘 個人蔵
散り積もるような桜花文には繊細な毛彫りが施されて、あでやかな力強さとともに優美な表情を見せる。
  きんぎんぞうがんししこうろ
金銀象嵌獅子香炉
二代山川孝次 (1860〜1930) 個人蔵
仁清の色絵陶磁作品をそのままに写した、鋳造の胎に金銀象嵌をあしらう作品。たてがみのところから外れる。
     
 
きんぎんぞうがんかんこがたおきもの
金銀象嵌諌鼓型置物
二代山川孝次 (1860〜1930) 宗桂会蔵
警鐘の太鼓に鶏がとまるほどの太平を表すデザイン。鼓面には彫技の冴えた龍が輪花に囲まれている。
  きんぎんぞうがんまるもんさんかびん
金銀象嵌丸文散花瓶
水谷喜太郎 (生没年不詳) 宗桂会蔵
鉄地の胴部をもつ稀な作品で、おそらく明治14年、第2回内国勧業博覧会への出品作。当初は一対のもの。